lake2017 の休憩所

英語・音楽・探偵小説・SF・社会情勢等ゆるく書いていきます。

lake 2017 の Music Inn (City Pop Afternoon)

(ラジオの DJ 風に)
皆さんこんにちは。Music Inn のお時間がやって参りました。今日も独断と偏見に基づく選曲でお送りします。本日は City Pop Afternoon と称して 1970 年代から 1980 年代にかけての当時ニューミュージックと呼ばれた音楽やそれに近い歌謡曲をセレクトしていきます。


ちなみに Wikipedia には City Pop という言葉が 80 年代から存在したかのような記述が見られますが、私にはそんな記憶はありません。ひょっとすると特定のアーティストの特定のアルバムを売り出すために使われていた可能性はありますが、世間一般に広まっていた言葉ではないという印象を受けます。この言葉をよく聞くようになったのは 2010 年代の Future Funk 関連のムーブメントからです。ニューミュージックやアニメソングが大量にリミックスされて出回ったのをご存じの方もおられると思います。このとき、どうも海外で日本のいわゆるニューミュージックが City Pop という名で呼ばれるようになったようですね。


というわけで最初はユーミンです。私は彼女の熱心なファンというわけではありません。といいますか、荒井由実時代の曲以外はちゃんと聴いてきません (汗)。とはいえ、City Pop の代表的なアーティストということになっているらしいのでかけないわけにはいかないでしょう。「中央フリーウェイ」です。



Arai Yumi- 中央フリーウェイ


次、矢野顕子にいってみましょう。個人的には渡辺香津美とやっていた KYLYN BAND のイメージが強いのですが、もちろん本業はシンガーソングライターです。ヒット曲はいくつもありますが、今日は化粧品のコマーシャル・ソングとして大ヒットした「春先小紅」をお送りします。



矢野顕子 - 春咲小紅


今度は杏里です。彼女は「キャッツ・アイ」のテーマ曲のイメージが強いのですが、他にもヒット曲がたくさんあります。この曲も「ザ・ベストテン」でよくかかってましたね。「悲しみがとまらない」です。



悲しみがとまらない


小林泉美はこのブログで何度か登場していますが、基本的にはキーボード奏者です。ただ、歌入りの曲も結構ありまして、なかなか面白い曲をたくさん書いています。そんな彼女の小林泉美 & Flying Mimi Band としての実質的デビュー曲「マイ・ビーチ・サンバ」をお聴きください。



マイ・ビーチ・サンバ (2021リマスター)


次は飯島真理を紹介いたします。彼女はアニメ「超時空要塞マクロス」でデビューしたため声優だと思われている節がありますが、本当はピアノも上手いシンガーソングライターです。けっこうな数の曲を書いていて実際名曲も多いのですが、今日は私のお気に入りの曲をお送りします。「Marcy Deerfield」です。



Marcy Deerfield


アイドル系をここまで紹介していないので、いってみましょう。佐久間レイは現在は声優で「それいけ!アンパンマン」のバタコさん役でおなじみになっていますが、元々「スター誕生」経由でデビューのアイドルでした。デビュー曲の「はみだし天使」をお聴きください。



佐久間レイ はみだし天使


さらっとかけましたが、この曲の成立過程は結構複雑です。遡ること 1979 年頃、小林泉美 & Flying Mimi Band の「ガラスの虹」としてデモテープに録音されたのが最初です。小林泉美は Flying Mimi Band 解散後、一時 Parachute に在籍したのち高中正義のバンドに加入し、その後ソロアーティストになります。その時に当時在籍していた Kitty のえらい人から「うる星やつら」の主題歌の作曲を依頼されます。このときに数曲書いていたようなのですが、そのうちの 1 曲が皆さんご存じ「ラムのラブソング」です。エンディング・テーマも依頼されていたので、未発表だった「ガラスの虹」を元に「宇宙は大ヘンだ!」を仕上げます。このときに構成がかなりいじられています。その後、おそらく 1982 年の末頃佐久間レイのデビュー曲を依頼されますが、ちゃんとした形で世に出ていないオリジナルの「ガラスの虹」が気になっていたのかもしれません。構成を元に戻し、歌詞を若干手直ししてできあがったのがこの「はみだし天使」です。


さて、ここまで書いてきて男性ボーカルものが全くないことに気付きました。申し訳のように山下達郎で本日は締めさせていただきます。曲は "Ride On Time" です。皆様ごきげんよう



RIDE ON TIME Album ver /山下達郎 - 80'S Japanese