lake2017 の休憩所

英語・音楽・探偵小説・SF・社会情勢等ゆるく書いていきます。

理想と現実

高校生の頃の話を書いてみたいと思います。


正直かなりオタクな少年だったな、と今になって思います。基本的には本を読んでいるかギターを弾いているか爆音でロックを聴いているかのどれかでしたね。
学校での活動は一応図書委員と軽音楽部。図書委員の方はちょっとしたロマンスがあったのですが、ここでは割愛します。問題は軽音の方です。
当時の私の頭は完全に浪漫派で、愛読書はフィリップ・K・ディックや夢野久作、小栗虫太郎に中井英夫、マンガだと萩尾望都や竹宮惠子を始めとするSF/ファンタジー系の少女マンガが大好きでした。音楽もそれに引っ張られて、70 年代の Yes や Pink Floyd、ロニー・ジェイムズ・ディオがいた頃の Rainbow などロマンあふれる音が大好きでした。日本だと Novela と難波弘之がお気に入りでした。
しかし、当時流行っていたのは尾崎豊や長渕剛、洋楽だとBon Joviあたりだったのですが、私にはしっくりときませんでした。そのためバンド編成は困難をきわめることになります。「音楽には美と幻想と怪奇と浪漫が必要だ」という私の主張は通らず、「10 代のリアリティがある音楽の方がいいんじゃない」という多数派の意見に流されることとなります。
……まあ、今考えるとわかるんですけどね。「浪漫が〜〜」とか言っても高校生には現実感はないわけですし。
その年のステージは結局長渕剛を悔し泣きしながら演奏することとなったのでした。


なお、私が理想としていた音楽は、その頃大阪に本拠を置いていたバンド「ページェント」が既に現実化しており、大学生になってから聴いて唖然としたのでした。ちゃんちゃん。

Pageant - Epilogue